令和4年9月の村山市定例会において、市政に対する一般質問が行われた。特に、個別避難計画と避難行動要支援者名簿に関する質問が注目された。細矢清隆議員は、近年の豪雨災害において高齢者が多く犠牲になっていることを指摘し、避難支援施策の強化を求めた。これに対し、市長の志布隆夫氏は、75歳以上の高齢者を対象に名簿を整備しており、現在2,414名の名簿が完了していると述べた。
また、ため池の維持管理と安全対策についても地域の安全を守るため重要な課題と強調された。細矢議員は、川西町での崩壊事件を引き合いに出し、村山市内の35ため池の管理状況や安全対策を尋ねた。その結果、農林課長は維持管理は行われているが、自然災害に備えるための点検が必須であると答えた。
さらに、本庁舎における防犯訓練も議題に上がった。細矢議員は、日常的な防犯対策の重要性を訴え、訓練の必要性を強調した。これに対し、総務課長は訓練の実施を検討することを約束した。
議会でのやり取りでは、ヤングケアラーに関する具体的な支援策も話題となった。田中正信議員は、家族を支える若年者への支援強化を訴え、教育現場との連携を求めた。市側は、今後関係機関と協力して支援に力を入れていく方針を示した。
今回の一般質問では、特に水道事業に対する中長期的な展望に関する質疑が多かった。人口減少に伴う水道料金の高騰懸念について、志布市長は、経営の安定確保に向けて様々な手段を講じる必要があると語った。これには、料金改定だけでなく、広域連携や事業見直しが含まれると指摘した。
議員らは、観光拠点づくりや地域連携の必要性も訴えており、観光資源を活用した地域振興が今後の課題となる。市長は、周辺施設の有効活用を進める考えを示した。