令和5年6月13日に開催された村山市の定例会では、市政に対する一般質問が行われた。議員たちは、地域の安心・安全確保や魅力あるまちづくりについて議論を深めた。
この日の主な発言者である矢萩浩次議員は、消滅可能性都市に関する増田レポートに言及し、村山市の現状と今後の人口減少対策を考察した。特に、若い世代の流出を防ぐため、婚活支援や子育て支援などの施策が重要であると強調した。矢萩議員は、「市民が安心して暮らせるまちをつくるためには、まずは安全対策が必要である」と発言した。
また、議会では、地震および大雨などの自然災害に対する備えについても議論された。矢萩議員は、山形盆地断層の活断層の危険性を指摘し、地域の防災対策を一層強化する必要性を訴えた。市長の志布隆夫氏は、災害時の水供給対策を進める意向を表明し、自主水源確保に向けた具体策を説明した。市が将来的に注力していく防災対策には、地震に対する準備と災害時の迅速な対応が含まれる。
議論は地域振興や農業についても進んだ。農業委員会の青柳会長は、農地の荒廃に対する懸念を表明し、新規就農者の育成や支援策が重要であると述べた。市長は、農業経営の根本的な見直しを提案し、政策の転換が必要であると強調した。
特に、米の供給過剰が問題視された中、矢萩議員は米粉の地域活用など新しい農業施策を検討する重要性を指摘した。市長は「村山市の米は辿るべき価値があるが、全国的には米余りの現実もある。新たな用途への取り組みが必要」と回答し、市の支援の姿勢を示した。
村山市の未来を見据えた市政運営が求められる中、この日行われた議論が地域の発展に繋がることが期待される。市民の声を反映した施策が今後ますます重要であり、引き続き議会との連携が望まれる。