令和5年9月1日、村山市の定例会が開催され、議員たちが市政に関する一般質問を行った。
特に注目されたのは、有機農業の拡大と学校給食への導入についての議論である。中里芳之議員は、有機農業が環境保全に寄与することを強調し、米や野菜が学校給食に積極的に取り入れられるべきだと述べた。これに対して、志布隆夫市長は、有機農業の推進には様々な課題があるとしつつも、今後の研究と検討の重要性を訴えた。
また、村山西部産業廃棄物処分場の拡大についても質問が殺到した。環境問題がますます深刻化する中、これに関する適切な対応策についての議論が展開された。中里議員は、処分場直下の地質がもろいため、豪雨による崩落が懸念されるとの指摘を行った。市長は、この問題について、担当課長に状況を説明させた。現在、環境影響評価のための資料が県に提出され、審査を受けている段階であることが確認された。
さらに、生成AIの導入に関する話題も興味を引いた。市では、ChatGPTを用いて業務効率化を図るための試行が行われた。職員からは業務の一部を自動化できる可能性が見えており、デジタル化がもたらす効率的な行政運営に期待が寄せられた。ただし、データのセキュリティ面での懸念も示され、市長はその可能性について慎重な姿勢を崩さなかった。
高齢者福祉と介護保険制度についても議論がなされた。市内の要介護認定者数は減少傾向にあるが、介護給付費は増加傾向にあることが報告された。福祉課長は、今後も地域に根ざした介護サービスの支援を進める考えを示し、地域住民の協力と参加を呼びかけた。
議会では、持続可能な地域づくりや市政への関心が高まる中、様々な視点からの質問と意見が交わされた。志布市長は、これからの変化に柔軟に対応していく姿勢を示し、住民の生活向上に寄与するための施策を進める意欲を語っている。