墨田区議会は令和3年度定例会11月議会を29日に開催した。
この日は、区民生活や経済に影響を与える重要な議案が多く取り上げられた。まず初めに、教育長の加藤裕之氏が学力向上や子どもたちへの心のケアを目的とした施策について説明した。加藤氏は「子どもたちの自信を育む教育の推進、国際理解教育やいじめ・不登校対策を重点的に取り組む」と述べた。特に、コロナ禍における学びの保障政策が重要であることを強調した。
次に、区長の山本亨氏が令和4年度の予算編成について報告した。山本氏は新型コロナウイルスの影響を受けながらも、区内の経済活動への影響を少なくする方法を模索していると述べ、「予算編成には行財政改革を求められており、特に生活困窮者への支援に注力する必要がある」と意義を述べた。
また、感染症対策として、ワクチンの接種促進や、特に高齢者施設に対する支援の充実が必要であるとの考えを示した。山本氏は「国の政策に基づき、地域住民の健康を守るための取り組みを継続する」と強調した。
加えて、議論が集中したのは、区民からの意見を反映した新たな自転車利用環境の整備だった。坂井ひであき議員は、近年の自転車の需要が増加する中、自転車駐車場の見直しや新たな計画の策定が必要だと述べた。これを受けて、区長は「新たな自転車活用推進計画の策定を令和4年度に行う計画であり、区民の意見をしっかりと取り入れて進めていく」と語った。
さらに、コロナ危機を経た区民の生活支援策についても議論された。福田はるみ議員は、特に対面販売が難しい状況での中小業者への直接支援の必要性を訴えた。これに対して、区長は企業への支援策を充実させる意向を示しつつ、「セットで支える取組を強化していく」とコメントした。
最後に、議会では環境への取り組みとして『ゼロカーボンシティ』に向けた議論が行われた。これに関連し、区長は「2050年に向けたカーボンニュートラルの実現を目指し、さまざまな施策を行っていく」と考えを述べた。