令和6年度墨田区議会定例会の9月議会が運営され、重要な議題が取り上げられた。
特に、議案第23号及び第28号についての討論が注目された。議案第23号は、墨田区行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部を改正するものである。日本共産党墨田区議団を代表する、としま剛議員はこの改正に反対の立場を表明した。
同議員は、マイナンバーの利用拡大が情報漏洩リスクを高めるとの懸念を示し、制度そのものの見直しが必要だと強調した。更には、マイナンバーを利用する新たな事務がトラブルを引き起こす可能性についても言及し、事務局の対策では不十分だと訴えた。
また、議案第28号に関しても、としま議員は反対を訴えた。この条例案は、八広幼稚園を廃止しようとするものであり、同議員は特別支援が必要な子供たちを受け入れるセーフティネットとしての役割の重要性を指摘した。廃止の理由として挙げられた定数割れは、区の努力不足によるものであり、拙速な決定を避けるべきだと述べた。
これらの議案が採決され、議会では賛成する議員が多数を占めた。さらに、令和5年度の決算報告も行われ、総決算額や収支に関する詳細が報告された。
区長の山本亨氏は、教育委員会の教育長や委員の任命に関する議案についても説明を行った。その中で加藤裕之氏の再任について、教育課題の解決に向けた取り組みを期待するという観点から議会に支持を求めた。
最後に、墨田区基本構想調査特別委員会の設置に関する動議が提案され、異議なく成立した。この委員会は、墨田区基本構想の策定に向けた調査と対策検討が目的とされている。
本会議は、今次の議会を閉じるにあたり、山本区長から区政への感謝と未来の取り組みに関する期待が表明された。