令和5年2月14日、墨田区議会は定例会議を開催した。様々な議案が審議され、特に新型コロナウイルス感染症を受けた施策や教育、そして地域の特性に関連する議題が目立った。
この日は、区内の生活の現状を踏まえた重要な質問がいくつか提起されたが、その中でも、例えば、かんだすなお議員は将棋対策について関連施策を提案。墨田区は将棋文化にゆかりが深く、木村義雄十四世名人の故郷であることから、将棋教育の重要性を訴えた。彼女の問いかけに対し、教育長の加藤裕之氏は、現在、区立中学校に1校の将棋部が存在し、部員は13名であると報告した。また、部活動の地域移行に関する検討も進めているとの見解を示した。
さらに、文花中学校の夜間学級について質疑が行われた。清美議員は、夜間中学が外国人のための日本語教育の場として機能している現状を説明。その中で、現況を踏まえたさらなる支援が求められると指摘した。加えて、生徒数や学級構成について問いかけると、教育長は22名の生徒が在籍していると答えた。特に外国籍の生徒が多い現状も認識し、今後の支援策についても前向きに検討していると述べた。
また、学校給食の無償化に関する議論も進められた。あさの清美議員は、異常な物価高騰の中で、給食費無償化の必要性を訴え、この問題に対する区のスタンスを問うた。これに対し、山本亨区長は国の制度に基づく施策であるため、墨田区単独での無償化を考えていないと回答した。しかし、少なくとも保護者負担の抑制策を継続する意向を示した。
さらに、生活保護申請手続きの適正化についても触れられ、申請が必要なくない状況を重視する必要があると議論された。特に扶養照会の実施についての見解は分かれたが、区長は申請者の理解を深める取り組みを進めるとの認識を示した。
この日の会議は、墨田区が地域特性を反映した施策を展開していることを常に意識させる機会となり、今後の議論への期待が高まった。区内の福祉・教育の充実が求められる中で、地域の特徴を生かした施策が一層進化することが望まれる。