令和4年定例墨田区議会が開催され、主に受動喫煙防止や地域ニーズに基づくまちづくりについて議論された。
坂井 ユカコ議員(墨田区議会自由民主党)が受動喫煙防止対策に関する質問を行い、区長への明快な回答を求めた。特に、墨田区路上喫煙等禁止条例の施行後の状況と進捗について、区長の見解を確認したいと述べた。坂井議員は、公共の場における安全と美化の観点からも、受動喫煙防止は重要であり、現在の状況を鑑みた対策の強化が必要であることを強調した。
区長の山本亨氏は、墨田区路上喫煙等禁止条例が制定されたことで、喫煙に関するマナー向上が見られる一方で、喫煙所には流入が続き、受動喫煙に苦しむ人々がいることも理解していると答えた。また、路上喫煙禁止区域での「快適な地域環境」を維持するための新たな分煙対策の検討が進められており、方向性に関して具体的な計画を説明した。
次に、厚生労働省の受動喫煙防止に関する方針を踏まえ、特に未成年者への禁煙施策と受動喫煙防止に努めていくべきとの意見が提出された。坂井議員は他区の成功事例を参考に、煙草に対する意識を変えていく必要があるとの考えも示した。
また、坂井議員は「みんな北斎プロジェクト」に関連した福祉施策の進捗についても質問。昨年リニューアルされた路上喫煙所でのアート展示が地域の人々にどのように受け入れられているのか、その効果やイベントの今後の展開ともに尋ねた。区長は、プロジェクトを通じて障がい者の文化芸術活動を推進し、より多くの人々に閲覧してもらう機会を創出したいと表明した。
さらに、地域のニーズに則したまちづくりの重要性が強調された。特に「隅田川沿川地域」の魅力向上や地域コミュニティの活性化を図るための調査や意見交換の実施について話し合われ、住民参加の重要性に共通理解が示された。これに対し、区長は住民の意向を反映したまちづくりのための方針策定を進めていると回答した。
今後も区として、住民の意見を尊重しながら持続可能な地域づくりを目指す考えを示した。議会には聴き取り調査や様々な意見を受け入れる体制を整えたことを伝え、さらなるコミュニケーション向上に努める考えを表明した。