令和元年度定例会9月議会が行われ、第9議席の渋田ちしゅう議員が多岐にわたり一般質問を行った。
最初に、ウミネコの被害について質問した渋田議員は、昨年からの被害状況を詳述した。墨田区南部での鳴き声や糞害が多く、近隣区と連携した広域対策を求めた。区長の山本亨氏は、都と相談しながら屋上点検や防鳥対策を進める考えを示し、住民の声を真摯に受け止める姿勢を見せた。
次に、東京2020オリンピック・パラリンピックの影響に関する質問が続いた。渋田議員は、区ゆかりのアスリート情報の収集やパブリックビューイングの候補地選定について具体的な質問を投げかけた。区長は、応援活動の一環として隅田公園を考慮し、細かなガイドラインに基づく検討を進めることを強調した。
墨田区総合運動場に関する質問では、観覧席に屋根がなく、熱中症対策が必要との指摘があった。区長は、構造物の設置は難しいながら、代替案として冷風機などの導入を検討する意向を示した。
また、墨田区の地域力育成・支援計画についても議論が交わされた。渋田議員は町内会役員の高齢化が進んでいる現状を危惧し、行政の積極的な支援策を求めた。区長は、居住率の向上や加入促進に向けた施策を検討していると返答した。
景況レポートに関する質問では、墨田区の製造業が都平均に近づいていることが報告され、今後の支援方針を尋ねる声も。区長は、適用されるデータを活用し、中小企業の支援策を進めると述べる。
茨城の行政に働きかける新たな動きとして、渋田議員は学校におけるスマホ解禁を取り上げ、影響を考慮した教育方策を求めた。それに対し、教育長は現段階では持ち込みを認めない意向を示した。
また、オリンピック以降のすみだ北斎美術館の運営方針には、複製画を利用した展示方法の採用を検討していくとの回答があった。
最後に、他区からの企業移転問題が指摘された際には、区としての関係構築活動と経済振興策を一層強化することが求められた。