令和3年1月25日、墨田区において、令和2年度の定例会緊急議会が開催された。
主な議題は、一般会計補正予算についてであり、議案第72号として提出された。この補正は、約2億9,698万6,000円の増額を求める内容で、総額は1,619億7,559万7,000円となる。
副区長の高野祐次氏は、補正予算の主な目的として、新型コロナウイルス感染症対策における支援を挙げた。具体的には、ワクチン接種体制の整備や地域医療体制の強化が進められ、生活困窮者に対する支援も図られている。民生費では、相談員の増員やひとり親家庭への支援事業等、地域住民の生活を守る施策が含まれている。
さらに、高野副区長は、歳出の内訳を詳しく説明した。衛生費には、地域医療基盤整備のために、医師会へ支援金として4,500万円が計上され、医療崩壊を防ぐための措置として7,000万円が確保された。また、ワクチン接種関係のコールセンター運営に1,577万2,000円が充てられることも明らかにされた。
この補正予算に関しては、議員からの質疑はなく、審査がスムーズに進行した。最終的に、議案は全会一致で承認された。議長の樋口敏郎氏は、議会の迅速な審議に感謝の意を示し、補正予算の実施が区民にとって重要であることを強調した。
会議の最後に、山本亨区長は新型コロナウイルス対策について再度言及し、地域の医療体制の確保と区民生活の支援に全力を挙げて取り組む意向を示した。緊急議会は、感染症対策が求められる厳しい状況での重要な施策決定の場となったと評価された。