令和元年度墨田区議会定例会の様子が、9月30日に開催された。議事は、平成30年度各会計の決算審査、特定個人情報の取り扱い、及び税関連の議論が中心であった。
議題の中で特に注目を集めたのは、議案第20号で、マイナンバー制度に関連する条例の改正であった。この条例案では、保育所入園の申し込みや児童育成手当の申請において、特定個人情報を利用する方針が示された。これに対して、日本共産党のとしま剛議員は、「プライバシーに対する脅威が高まる」と警鐘を鳴らし、区の姿勢に疑問を呈した。
また、議案第6号の「天皇陛下御即位に当たっての賀詞奉呈文」について、しもむら緑議員は、委員会付託を省略することを提案し議決された。これは議事進行の迅速化を図るものであった。
固定資産税の軽減措置に関する意見書も提出され、すべての議案は賛成多数で可決された。今後の区の施策や方針に直接的な影響を与える重要な内容が盛り込まれているため、引き続き議論を重ねる必要があるとの見解も示された。
区長の山本亨氏は、今回の議会における議員たちの熱心な審議に感謝を述べるとともに、今後の区政運営に活かしていく方針を強調した。特に、平成30年度決算の報告については、監査委員の意見を反映させつつ進めていく必要があるとし、引き続き透明性の高い行政運営を目指す姿勢を示した。