令和2年度5月臨時会において、墨田区は一般会計補正予算を審議した。
主な補正内容は、新型コロナウイルス感染症への対応策が盛り込まれ、補正額は292億1,020万円に達する。この結果、予算の総額は1,542億4,620万円となった。
補正予算の中には、国の特別定額給付金事業の実施経費279億7,500万円や、東京都知事選挙における感染防止対策費1,050万円などが計上された。さらに、区内飲食店への支援として、デリバリーサービスなどの活性化を目的とした補助金も含まれている。
議長の田中邦友氏は、会議開始時に会期を1日間と定めたことと議事をスムーズに進行する旨を説明した。副区長の高野祐次氏が補正予算の詳細を説明し、新型コロナウイルスによる影響とそれに対する迅速な対応の必要性が強調された。
また、立憲民主党墨田区議団の中村あきひろ議員からは、新型コロナウイルス対策として提案される予備費の桁数やその使途について疑問が呈された。中村議員は、緊急支援策として区民の生活を守るための更なる予算拡充を求めた。
これに対し、区長の山本亨氏は、今回の補正予算が国の緊急経済対策に基づくものであると説明。予備費の充実に関する提案に対しても、必要に応じて財源を活用し、しっかりとした対策を考慮すると答えた。
また、教育費としては、児童・生徒に対して1台1台の端末配備を行い、教育環境の整備に向けても取り組む姿勢を示した。区として、子育て世帯への特別給付金など、さまざまな支援策が講じられている。
結局、すべての議案は審議の結果、発議通り決定された。この結果を受けて、区長は会議の締めくくりとして、区民の生活支援への取り組みを今後も継続して行うと述べた。臨時議会は午後4時59分に閉会した。