令和元年度墨田区議会の6月定例会が開催され、様々な重要課題が議論された。
特に注目されたのは、水銀ランプの製造および輸出入禁止に伴う公共施設への対応である。大瀬康介議員は、「区立学校の体育館で水銀ランプが使用されており、LED照明への切替えが求められる」と指摘した。区長である山本亨氏は、現在約300の公共施設の4割が築30年以上であることを踏まえ、「公共施設長期修繕計画」に基づくLED照明への計画的な更新を進めることを表明した。工事の発注については、小規模事業者への受注機会確保に努める方針も示された。
さらに、議論の中心となったのは、柳島小学校のプール排水系からの漏水問題である。大瀬議員は、「漏水はウンカのような重要な問題で、エレベーター内でも水がたまる」と懸念を表明した。これに対し、区長は、昨年9月に漏水の連絡を受けた経緯や、排水管の移設を含む修繕工事の費用についても具体的に述べた。
待機児童問題についても、山下ひろみ議員が言及した。現在、83名の待機児童がおり、区長は「認可保育所の新設を予定しており、待機児童の解消を目指す」と述べた。さらに、出生率の向上が重要であるとの指摘もあり、女性の就労形態の変化に伴う保育ニーズの急増が要因であると認識している。区長は、待機児童解消を令和2年4月を目指すとした。
最後に、ひきこもり対策も議論された。田中哲議員は、759人のひきこもりが「潜在的なひきこもり」として存在することを示し、特に若者への支援が必要であると述べた。区長は、アウトリーチ支援を進めていく方針を強調し、具体的な施策にも言及した。
このように、多岐にわたる重要な問題が議論され、今後の対応が注目されている。区民の声に耳を傾けつつ、効果的な施策が求められている。