墨田区議会において、新型コロナウイルス感染症対策やポストコロナ施策についての議論が行われた。
新型コロナウイルスの影響が続く中、ワクチン接種が急務とされ、その進捗状況が注視されている。たきざわ正宜議員は、高齢者接種の進捗を尋ねたところ、山本亨区長は、接種率が徐々に上がっていると述べた。具体的には、65歳以上の高齢者に対する1回目の接種率は約52%となり、計画に沿った進捗が期待できると強調した。
ワクチン接種の際の課題として、予約システムの集中が指摘されており、区長はシステムの改善に努めるとともに、職員の増員を進め、相談体制を強化する方針を示した。特に、接種予約に関しては、タイムリーな情報提供が重要であり、コールセンターを活用して、全庁的なサポート態勢を築くことが挙げられている。
また、ポストコロナに向けた産業振興策も急がれる。たきざわ議員は、地元企業の厳しい状況を指摘し、区内事業者への支援策の強化を求めた。山本区長は緊急融資の継続と新たなビジネスモデルに向けた支援を展開すると約束した。
さらに、墨田区はSDGs未来都市として、持続可能な社会の実現に向けての取組も進めている。区長は、地域資源を活用した事業モデルを構築し、関係機関との連携を深めていく必要性を訴えた。特に、女性の健康支援に関してはリプロダクティブ・ヘルスの理解を促進し、周知が必要であると述べ、女性相談窓口の整備に努めるとした。教育長は、子どもたちへの性教育の重要性を強調し、今後も積極的に啓発活動を行っていく方針を示した。
医療的ケア児の支援についても議論が展開された。区は必要な支援策と、実態調査の実施に向けた準備を進めることが求められる中、今後の対応について慎重に検討する。特定健診に眼科検診を加える件についても、受診率向上のために必要な施策の積極的な導入の検討が期待されている。
今後、地域のニーズを踏まえた成功事例などを参考にしながら、継続的に取り組んでいく必要があると区は強調している。特に、公平で住み良い地域環境を維持するためには、区民参加型の取組が不可欠であるとの認識が示された。