令和6年9月10日、墨田区議会では定例会が開かれ、様々な議題が取り上げられた。特に、吃音や高齢者の見守り、産後ケアなどについての議論が注目を集めた。これらのテーマは、地域社会における安心・安全の確保に重要な意味を持つ。
吃音については、あべきみこ議員が、見過ごされがちなこの問題への関心を呼びかけた。調査によれば、幼児の約10人に1人が吃音を示すとの結果があるが、従来の健康診査では充分に発見されていない可能性が指摘された。山本区長は、受診実績と吃音発見率を踏まえた見直しを行う意向を示した。
さらに、「すみだ保健子育て総合センター」に関する議論も進められた。この施設は、地域の健康づくりを支援する中核的な存在となることが期待されている。サービスの充実と利用者の利便性向上に向けた具体的な取り組みが求められている。
また、AEDの設置や利用促進についても議論された。大門しろう議員は、公共施設へのAED設置場所の増加とその検索機能向上を提案した。実際、他の自治体では訓練を受けた市民がAEDを使用するケースが増えており、墨田区でも適切な対策が必要であると改めて指摘された。
高齢者の見守り体制の強化も重要なテーマとして取り上げられた。特に、独居高齢者が増加する中での見守り支援は、地域全体の協力が必要とされる。本区では、現在の取り組みを評価しつつ、新たなICT技術を活用した見守り施策の導入についても検討していくとのこと。
次に、雨水活用に関する進捗状況が報告された。墨田区は、雨水の有効利用を推進する先進的な自治体として注目されている。全国大会を契機に、さらに取組を強化し、区民に対してその重要性を広める必要があるとの意見があった。
産後ケアに関しては、おおこし勝広議員が多角的に問題提起を行った。特に、受付のプロセスやサービス内容の改善が求められ、区長も今後の検討に前向きな姿勢を示した。
全体を通して、地域の課題が多面的に議論され、行政と住民が一体となって取り組む姿勢が求められていることが感じられた。今後の行政運営において、これらのテーマに基づく具体的な施策の実現が期待される。