令和6年9月9日、墨田区議会は定例会議を開催し、さまざまな重要な議題が議論された。特に関心を集めたのは、副区長の複数選任や、墨田区基本構想の進捗状況、デジタル施策への取組であった。
区長の山本亨氏は、副区長の複数選任について接触され、現行の体制では行政運営が難しくなりつつあるとの認識を示し、年内に条例改正を提案する計画であると述べた。
墨田区基本構想について、井上裕幾議員は、地域課題に対する多様な意見を聴く必要性を強調し、区民の声を基本構想に反映させる取り組みを求めた。これに対し、区長は、積極的な意見聴取を実施していると応じ、今後も透明性を保つ努力を続けるとした。
デジタル施策への取組に関しても議論が交わされた。井上議員は、専門的な知識を持つ人材の参画を求め、急速なデジタル化の進展を踏まえた体制強化を訴えた。区長は、職員の育成や意識醸成に努める方針を示し、引き続きデジタル推進を重点的に行うよう努力する意向を示した。
日本版DBSの法律施行に備えた体制について、井上議員は、地下施設などに対する準備状況を問うた。区長は、法律のガイドラインに基づき、必要な体制を整える考えを示し、特に新規職員の性犯罪歴の確認についても今年度から新たに対応を開始すると述べた。
また、井上議員が提起した熱中症対策についても注目が集まった。教育長は、現場からのニーズを踏まえて、施設の運営や改善に努めていると強調した。特に、猛暑による健康被害を防ぐため、学校体育館の開放なども急務とされている。
さらに、カスタマーハラスメント問題も重要な議題として挙げられ、区は既存の法律に基づく適切な対応を進めていく必要があることを共通認識として持たれている。区長はハラスメント対応において、職員保護を第一に考えた施策を進めると述べた。
この日の議会では、墨田区における住民の生活環境や安全性の向上、個人情報保護の強化についても多くの意見が交わされ、今後の施策展開について期待が寄せられた。議員たちは一様に、地域住民の意見を反映した施策が重要だと確認し合った。
区長は、「今後とも連携を強化し、すべての方々が安心して暮らせる地域づくりを目指していく」と念を押した。