令和2年第1回新宿区議会定例会が開催された。
この定例会では、新宿区の様々な案件が審議された。特に、国への陳情案件が重要な議題として扱われた。日本に「対外的情報省」を設立し、米軍横田基地の全面返還および縮小を求める意見書を提出することを目指す陳情が審議される中、木もとひろゆき議員は「基地の再編が進む中で、この意見書の意義は大きい」と強調した。
また、新宿区売買春を全面的に禁止する条例案も審議された。時光じゅん子議員は「オリンピックを控え、都市のイメージ向上を図る必要がある」と述べ、今後の方向性について議論を呼んだ。反対意見もある中で、条例案は最終的に採決にかけられた。
一方、議員提出議案として、新宿区保健事業に関わる使用料を定める条例を廃止する提案がされた。高月まな議員は「全国の中でも無料化が進んでいる中、新宿区でも同様の取り組みを行うべき」と発言し、賛成の意見が多く集まった。一方、財政面から反対する意見もあり、複雑な議論を展開した。
特に健康保険制度に関連した議案も多数上程された。新宿区国民健康保険条例の改正案は、保険料の引き上げを伴い反対意見が多かった。議長は「区民の負担を増やすことに対して、慎重に言葉を選ぶ必要がある」と指摘した。保険料を家計で負担することへの懸念が会議の中で強調された。
結果として、多数の議案が可決されたが、議員たちの意見は分かれていた。「若い世代の声も大切にする必要がある」と、生涯学び続ける社会を実現するための施策についても触れられた。今後の新宿区の取り組みが注目される。