令和5年11月30日の新宿区議会では、区政課題としてのさまざまな意見が出され、特に歌舞伎町における高額請求問題への取り組みが強調された。
区民の生活に影響を及ぼす最重要課題として、時光じゅん子議員はロシアによるウクライナ侵略や国際情勢の不安定さ、さらにはエネルギーや食料品等の物価高騰が家庭に大きな負担となっている点を挙げ、「生活困難を強いられている区民に寄り添い、経済的な支援を行う必要がある」と訴えた。
吉住区長はこれに対し、歌舞伎町を中心とした区域での高額請求問題について、ホストクラブによる売掛金問題が社会問題である旨を認め、「被害者の心に寄り添った法律相談を行い、適切な対策が求められる」と述べた。
また、区は、国や都との連携を強化した上で、今後さらにオープンな形での相談窓口を設置し、継続的な支援を行う方針を示した。こうした取り組みは、利用者の安全及び更なる信頼関係の構築に寄与するものと見込まれる。
その一方で、区職員による不祥事の連続や、実績報告の信頼性が害されるような事件が起きたことについて、区の信頼回復に向けた具体的な対策についても言及された。区長は、「全庁一丸となって、不祥事を防ぐ強い意識を持つこと、透明性を重視した運営を進めることが必要だ」と強調した。
さらに、吉住区長は新宿区における教育環境の充実も訴えた。プログラミング教育の充実や、ICT教育の強化の必要性があると指摘し、教育の生涯学習の機会及び環境整備に努める考えを示した。これにより、教育関係者や区民からの期待が寄せられることとなる。また、民間連携を進め、新たな知見を得ることで有効な施策が生まれる可能性も示唆された。
このように、区民に寄り添った真摯な対策が求められる議論が交わされたことで、今後の新宿区政の進展に期待が寄せられている。