令和3年第1回渋谷区議会定例会が3月25日、開催された。
おもな議題は、渋谷区の組織条例改正を含む多岐にわたる議案であった。議案第1号「渋谷区組織条例の一部を改正する条例」については、原案通り可決された。この改正は部の新設と分掌事務の移管を目的としている。
また、第2号「渋谷区手数料条例の一部を改正する条例」や第3号「公益的法人等への職員の派遣等に関する条例の一部を改正する条例」なども一括して原案の通り可決したことによって、区民へのサービス向上を図ることが期待される。
第6号の「渋谷区新型コロナウイルス感染症対策利子補給基金条例」は、コロナ禍で苦境に立たされている中小企業者への支援策として重要視され、賛成多数で可決された。これは、区独自の無利子特別資金融資制度を設け、区民の生活支援を目的としている。
また、日程第6「渋谷区財産価格審議会条例」では、専門性の高い委員を選定することや、運営方法の透明性が強調され、附帯決議として公平・公正な運営を求める意見が付されることとなった。委員からは、平等な視点からの議論が必要との声も上がった。
その他、「渋谷区手話言語への理解の促進および障害特性への対応」を目的とする議案の可決もあり、今後も多様性の尊重が求められる姿勢が見受けられた。また、高齢者医療費の助成や、児童福祉、介護保険事業についてこれからの財政運営における優先度が高いとされ、今後の取り組みが期待される。
さらに、議会内部では「渋谷区公契約条例」に関する否決や、待機児童問題を解消するための認可保育園の増設に関する請願が不採択となるなど、議員間での意見の不一致も見られた。
このように多岐にわたる議題の審議が行われ、様々な問題に対する地域の関心が強いことが伺える。次回の定例会も、引き続き重要な議題が予定されている。