令和5年2月21日、渋谷区議会は第1回定例会を開会し、予算案を中心に審議が行われた。最初に、長谷部 健区長が令和5年度の一般会計予算案について説明した。
長谷部区長は、令和5年度一般会計歳入歳出予算額が1,126億2,800万円で、前年に比べ6.0%の増加と述べた。また、特別会計を含めた予算総額は1,623億2,600万円と4.6%増となっている。これらの予算は、「ひとづくり」や「まちづくり」など、未来への投資に積極的に取り組むものであると強調した。特に、教育プログラムや子どもたちのための施策に重点を置いている。
予算案については、区議会自由民主党議員団の丸山 高司議員が質問し、コロナ禍以降の景気の先行きや物価高騰の影響が懸念される中、区長の見解が求められた。区長はこれに対し、持続可能な行財政運営を行う方針を示し、危機的状況に柔軟に対応しながら施策を実行していく意向を表明した。
さらに、教育の分野では「未来の学校」プロジェクトを推進し、ICT教育の充実や特別支援教育の強化などが挙げられた。丸山議員は、特別支援学級の設置や不登校支援についても言及し、地域に密着した支援体制の充実が期待される。
また、福祉施策においては、重層的支援体制整備事業や障害者支援の強化、日中一時支援の拡充が計画されており、広範囲にわたる対応が求められる。
さらに、特別養護老人ホームの整備や地域福祉の強化についても触れられ、区長は区民が安心して暮らせる社会の実現に向けた取り組みを続けることを誓った。
この日の議会は、様々な意見が交わされ、特に教育や福祉の重要性が強調されており、今後の議論に大きな関心が寄せられている。長期的な視点で、全ての区民が安心して生活できる基盤を築くため、さらなる施策の実施が期待されている。