令和3年6月2日、渋谷区議会の定例会が開会し、今後の区政運営に関する多岐にわたる議題が討議されました。
最初に、議長の斎藤竜一氏が議会の開会を宣言し、会議規則に基づき、議事進行が開始されました。最初の議題では、令和3年第2回定例会の会期が15日間に決定し、今後の案件に対する議論が進められました。
主要な議題には、渋谷区教育委員会委員の任命に関する同意が含まれており、長谷部健区長が提出した委員の提案が承認されました。委員には、大日方邦子氏、臼井国泰氏および松本理寿輝氏が選ばれました。
また、教育分野における今後の取り組みが報告され、特に新型コロナウイルス感染症に関連した対応については、ワクチン接種の状況やその体制の強化についての言及がありました。具体的には、高齢者へのワクチン接種の予約が混乱を招いた事例が紹介され、今後の改善策について区長が説明しました。特に、医療機関との連携強化やコールセンターの機能改善に向けて取り組むことが強調されました。
教育委員会の五十嵐俊子教育長からは、渋谷区の教育方針が述べられ、ICT化を進めることで教育環境を改善していく意思が示されました。さらに、インクルーシブ教育の推進についても言及され、特別支援教育の拡充とともに一般教育との連携を深める方針が語られました。特に自閉症・情緒障がい特別支援学級の設置については、慎重に検討される予定とのことです。
福祉に関する質疑では、移動支援や児童発達支援センターの設置についての提案がありました。特別な支援を必要とする子どもたちに対し、包括的な支援体制の構築が求められています。これに対して、区長は、今後の制度づくりや各種施策について前向きに対応していく考えを示しました。
また、子育て支援施策に関する報告では、今後の待機児童対策や保育の質向上の具体策を提示し、特に高齢者向けのデジタルデバイド解消に向けても取り組みが進められるとのことです。区長は、今後も家庭と地域が協力し合える環境を整える方針を強調しました。
最後に、地域振興や防災対策に関する議論も行われ、新たな取り組みや施策についての提案が多数出されました。特に、地域に根付いた防災体制の構築や町会との連携を深めることの重要性が確認されました。今後の議会では、これらのテーマに基づく更なる議論が期待されます。