令和2年2月19日、渋谷区議会は第一回定例会を開会しており、区長の長谷部健氏が現在の区政の課題や予算案について発言した。特に、令和2年度の予算は、一千五十二億四千九百万円に設計されており、前年度比で一三・九%の増となっていることが強調される。これは、区民の安全と福祉向上を目指した多くの施策が展開されることを示唆している。
長谷部区長は、「渋谷区実施計画2020」を通し、目指す町の未来像「ちがいを ちからに 変える街」を実現するための施策を展開していると述べた。具体的には、医療的ケア児に対する待機児童対策として、受入体制整備や二次避難所の設置を含む耐震補強工事の推進を行っていく方針を示した。特に、災害時の迅速な対応能力の強化には重点が置かれている。
また、区議会議員からの質問に応じて、地域の防災対策、避難所の環境整備、多言語対応の防災地図の作成および大容量蓄電池の計画についても回答があった。特に、対策の一環として三十三の避難所にポータブル蓄電池を配備する計画は、停電時の情報収集と通信手段の確保に貢献する見込みである。このように、渋谷区は防災意識を高める取り組みを続けている。
さらに、区は東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に、国際スポーツイベントを通して区民や来街者の安全・安心を確保する施策を強化する意向も伝えた。多言語対応の防災地図の作成や、外国人観光客向けの観光案内も重要視されている。
子育て政策に関しても、区長は待機児童解消に向けた取り組みを再確認し、令和2年度にはさらに三百十九人の定員増を見込んでいることを述べた。特に、認可保育園の26カ所での整備を進める方針を強調した。