令和元年9月25日に開催された渋谷区議会第三回定例会では、様々な議案が審議された。
特に関心を集めたのは、議案第四十七号の「渋谷区印鑑条例の一部を改正する条例」である。この改正は旧姓の使用を可能にし、女性の社会進出を後押しすることを目的としている。区民環境委員会委員長の薬丸義人氏は、障害のあるすべての人々が社会参加できる環境を作る重要性を強調した。
続いて、議案第四十五号では会計年度任用職員の給与に関する条例改正が述べられた。この議案に関しては賛成と反対の意見が分かれ、賛成派は非正規労働者の待遇改善に繋がるという期待を表明した。一方で、反対派からは不安定雇用を助長するとの指摘があり、特に日本共産党渋谷区議団の五十嵐千代子氏は、非正規職員の待遇改善が必要である一方で、正規職員の削減に懸念を示した。
さらに、議案第四十八号の「保育料等徴収条例の一部改正」は、子ども・子育て支援法施行令の改正に伴うもので、収入格差を緩和する意義が語られた。文教委員会委員長の佐藤真理氏は、この改正が保育サービスの向上に寄与すると述べた。
また、今回の定例会では、令和元年年度渋谷区一般会計補正予算の二号と三号も審議された。特に議案第五十五号は、幼児教育無償化に関連する支出等が含まれており、区民生活支援の必要性が議論された。立憲民主党の小田浩美議員が賛成討論を行い、昔と比べて現状の取り組みが進化していると評価しつつ、注意点も指摘した。
今回の定例会で可決された議案は、渋谷区における市民の福祉やサービス向上に向けた重要な一歩となったと言える。