令和4年2月25日に開催された渋谷区議会の定例会では、新型コロナウイルス対策や生活弱者支援についての議論が中心に行われた。
堀切稔仁議員は、昨年から続くオミクロン株の拡大により、感染者の正確な把握が難しい状況を指摘し、区の対応を求めた。特に、ワクチン接種体制に関して質問し、4回目以降の接種計画や自宅療養者への食料配送サービスについても見解を求めた。
これに対して、長谷部健区長は、ワクチン接種に関して未接種者への接種勧奨が必要と認識しているとし、4回目以降の接種については準備を進めると述べた。しかし、濃厚接触者への特別な配慮は行わない方針を示した。一方で、東京都の支援や呼びかけに応じたカウンセリングサービスが必要との意見もあった。堀切議員は、経済面での支援拡充についても強調し、生活保護基準の実態に関する詳細な情報提供を求めた。
また、堀切議員は多様性の尊重を掲げる一方で、先日発生した高校生に対する区長の暴力行為に関しても追及した。これに対し、長谷部区長は自身の行動について否定し、謝罪は行わないと述べた。このやり取りは、府民の信頼に影響しかねない緊迫した内容となり、今後の区政運営における課題を残した。
フランスでも認知症患者への配慮を強化する動きがあり、渋谷区においても「認知症の人と家族にやさしいまちしぶや条例」の必要性が浮き彫りになった。五十嵐千代子議員は、高齢者の福祉施策や医療費助成についても提案し、当局の支援策が福祉サービスの維持に寄与することを求めた。