令和4年第1回渋谷区議会定例会では、新型コロナウイルス感染症対策が多くの議員によって取り上げられた。
特に、久永薫公明党議員は、自宅療養者に対する医療提供の現状について詳細に質問した。区内では、自宅療養者が2月21日現在で2,494人、そのうち自宅療養者が2,236人である。久永議員は、自宅療養者への医療提供の具体的内容について尋ね、オンライン診療や療養中のサポート体制の充実を求める意向を示した。
長谷部健区長は、自宅療養者に対し、基本的には軽症者に対する対症療法が行われていると説明した。重症化リスクが高い方への治療薬の処方や、医療機関からのサポートがあれば迅速に対応が行われるとのことだ。また、オンライン診療の利用数についても言及し、一定数の療養者が利用しているとした。
教育施策にも焦点があたっており、久永議員は区内小中学校の教室にCO2測定器の設置を強く要望した。教育長の五十嵐俊子氏は、この要望に対し、全ての小中学校にCO2測定器を設置することを約束した。この対応は、オミクロン株の影響が続く中で、教室の換気状態を可視化するための重要な施策として評価されいる。
さらに、区内における不登校対策にも触れられ、オンライン教育の活用が挙げられた。渋谷区では、さまざまな部署が連携し、児童・生徒の個々の状況に応じた対応を進めている。教育長は、オンラインを用いた不登校児童への支援体制を強化し、実績を上げるよう努めていくと述べた。
また、福祉政策に関しては、地域支援体制の強化が論じられた。地域における重層的支援体制整備事業を進めるため、専門職の効率的な配置や支援事業の充実が期待されている。
図書館問題も議題に上がり、廃止条例の扱いについて意見が交わされた。久永議員を含む議員たちは、図書館の存続とその役割の重要性を強調した。区長は、図書館の存続を前提に、複合化を検討していることを示し、地域の声に耳を傾ける姿勢を強調した。
最後に、まちづくりや環境政策において、サステナブルな取り組みの推進が求められている。渋谷区は、再生可能エネルギーの利用促進や地域の自然環境の保全に対して真剣に取り組む必要がある。区長は、入居者の意見をもとに、さらなる施策強化を図る方針を示した。
このように、渋谷区議会では多様な課題に対して、区の各部署が協力し合い、具体的な施策を実行する重要性が強調されている。今後の具体的な動きに注目が集まる。