渋谷区議会は令和元年九月十一日、定例会(第3回)を開催し、新庁舎や羽田空港の増便問題など、重要なテーマで議論を行った。
新庁舎について、堀切稔仁議員は雨漏りの問題を指摘した。新庁舎は昨年完成したばかりだが、短期間での不具合に驚きを隠せない様子で、改修を施工業者に任せるだけでなく、第三者機関によるチェックが必要ではないかと提案した。長谷部健区長は、瑕疵担保責任があるため、外部に依頼する考えは持っていないと説明した。
次に、羽田空港の増便問題について堀切議員が質問。国土交通省は新飛行ルートを発表したが、区民の安全や騒音対策への影響を懸念する意見が多いという。澤田伸副区長は、国と都に対して具体的な意見を述べたことを強調し、今後も引き続き安全対策を求めていく意向を示した。また、国際線の増便に伴う影響についても、区として情報を収集し続け、必要に応じて国へ意見を届ける方針であるとした。
神宮前六丁目の開発については、地域住民からの情報不足を問題視し、区の透明性を確保する必要があるとの声が上がった。堀切議員は、区民の不安に応えるため、開発・進捗状況の適切な情報発信を求めたが、長谷部区長は必要な情報を得ているとし、詳細な内容については自ら把握していると述べた。
さらに、学校の夏休み明けの対応として、いじめや子どものメンタルケアが重要であるとの意見があり、教育長は学校におけるカウンセリング体制の強化を図っていると説明した。堀切議員は、特に夏休み明けにおける自殺未遂事案に触れ、自殺対策に向けた取り組みの強化を求めた。
これらの議論により、渋谷区は今後も区民と共に、より良い地域づくりを進める意向を強調している。