令和2年12月9日に開催された幹事長会では、渋谷区の教育課題や新型コロナウイルス対策に関する重要な意見が交わされた。
会議の冒頭、下嶋倫朗議長が協議事項として会派提出の意見書について議論を始めた。まず、自民党の丸山高司幹事長が、少人数学級の実現を求める意見書について現段階では反対の立場を示した。丸山氏は「今の渋谷区の状態では、全くそういう環境にないわけですから、時期尚早だ」と述べ、現状の学校施設の老朽化を懸念した。
シブヤ笑顔の田中匠身幹事長も同様の意見を示し、早期実現には現実的な条件が必要だと強調。公明党の沢島英隆幹事長は、少人数学級の意義を認めつつも「総合的な議論が必要」とし、今回の意見書には乗れないと述べた。
一方、立憲民主党の治田学幹事長は賛同の意を示し、他会派にも賛同を期待すると話した。共産党の五十嵐千代子幹事長は、各会派が時期尚早との意見を示したことに触れ、「文部科学大臣がそうおっしゃったので、少人数学級の方向性については、一致の方向にある」と述べた。
続いて、新型コロナウイルス対策に関する意見書も議題となった。丸山幹事長は「国のコロナ対策の補正を組むということも記載されておりました」と指摘し、内容が過去の強化策に基づいているため反対すると主張した。対する立憲民主党の治田幹事長は、医療機関への支援強化を求める重要性を訴え、賛同を示した。これに対し、沢島幹事長は「内容がこの何ヶ月かの記憶を振り返らせるもので、国が何か全然やってないような印象」と述べ、賛同を見送る姿勢を示した。
最後に、須田賢議員が議長の年頭の挨拶の配信方法について確認を求め、事務局長が渋谷区の公式YouTubeで配信する予定であると説明した。次回の幹事長会は追って通知されることが決定し、会議は終了した。