令和3年6月の定例会が渋谷区議会で開催され、様々な重要な議題が取り上げられた。
中でも、新型コロナウイルスワクチン接種が大きな焦点であった。区議会公明党を代表する栗谷順彦議員は、接種事業の進展とその課題について強調した。その中で、地域医療の強化、速やかな予約方法の確立が求められた。栗谷議員は、「高齢者のワクチン接種が遅れることは許されない。医療従事者の協力を得て、接種枠を増やすべきです」と発言。区長の長谷部健氏も、接種体制の強化を約束し、少数派医療機関との連携を進める必要性を共有した。
さらに、ワクチン接種の見える化も重要なテーマであった。栗谷議員は、予約状況や接種可能数を地域住民に透明にすることを提案した。この提案に対し、区長はリーダーシップを強調し、情報提供の強化に向けて引き続き取り組む考えを示した。
在宅介護に関しては、栗谷議員が訪問接種の拡充を求め、住み慣れた場所での医療を強調した。「在宅で対応するため、地域医療機関との連携を進め、ワクチン接種体制を充実させるべき」と述べた。区長もこの点に賛同し、医療機関との協力を強化する意向を表明した。さらに、障がい者通所施設への個別接種についても、議員からの要望があり、迅速な対応が求められた。
教育分野においては、デジタルデバイドの解消が重要視され、栗谷議員は、スマートフォンの使い方を知らない高齢者への支援が必要と指摘した。「デジタルセンターを設け、支援員を増やすべきです」と主張した。区長は、このニーズに対して教育機会を拡充する方針を持つことを示唆した。
また、生理の貧困問題もこの会議で取り上げられ、教育長の五十嵐俊子氏が、学校のトイレに生理用品を設置する必要性を認識し、「利用しやすい環境を整えることが重要」と述べた。