令和元年9月4日、令和1年9月定例会(第395回高根沢町議会)が開催された。
この中で、キリンビールの所有地に関する企業誘致活動の現状が報告され、厳しい状況が強調された。加藤公博町長は、企業の誘致が進まない現状に対し、過去に行った施策の振り返りを述べつつ、今後の戦略についても触れた。町では、業者との直接の交渉は難しいものの、キリンビールが所有する土地の利活用に向けた努力は続けていくと述べている。具体的には、定期的にキリンビールとの情報交換やアプローチを行っているというが、実際の誘致には至っていない現状に、議員からはさらなる具体策が求められた。
また、企業誘致に成功している他自治体との違いについては、土地の価値と企業のニーズが合致することが大きな要因であり、そのバランスが重要であると分析されている。
次に、小中一貫教育についても質問が行われた。教育長の小堀康典氏は、小中一貫教育が目指す教育目標として「自ら学び、心豊かでたくましく生きる児童生徒」を掲げ、これまでの取り組み状況とその効果について紹介した。特に、系統的、継続的な学習の結果、全国学力調査の結果が県平均を上回る成果を上げている点が強調された。一方で、いじめ問題や児童と生徒間の多様な交流も課題として取り上げられた。
新たに設置された施設併設型小中一貫校においては、小学校と中学校が連携し、教育改善に向けた具体的な施策が行われている。今回の定例会では、地域との連携強化が求められ、地域の理解と協力を得ながら、教育活動のさらなる充実を図る必要性が指摘された。
阿久津小学校の築5年経過後の調査結果についても言及され、施工上の瑕疵の有無が今後も調査される必要があるとの意見が示された。特に、建物のひび割れの問題が再度取り上げられ、原因究明の重要性が強調された。
最後に、町長は今後もキリンビールとの連携を強化し、企業誘致活動に精力的に取り組む姿勢を示した。町民にとって、地域活性化に向けた取り組みが期待されている。