令和4年9月2日に行われた高根沢町議会定例会では、様々な重要事項が議論された。今回の議題の中心には、集中豪雨による浸水被害や人口減少対策としての魅力PR事業の展開があった。
特に、集中豪雨の影響に関して、菅谷英夫議員は報告を行い、幸いにも人的被害はなかったものの、浸水被害の発生は町にとって深刻な問題であると強調した。彼は「安全・安心して暮らせるまちづくりが今後の大きな課題だ」と述べ、さらなる防災対策の必要性を指摘した。
また、人口減少が進む中、町の魅力を広くPRするための戦略が求められている。菅谷議員は、町ゆかりの有名人を起用したプロモーションや、地域の魅力ある風景をロケ地として映画やドラマに活用する提案をした。加藤公博町長は、「地元のタレントを活用した情報発信の効果を認識している」と回答し、これまでの施策の効果を証明する実績を示した。
高根沢町の生活支援に関しては、森弘子議員が生活支援コーディネーターを町職員として雇用することの必要性を訴えた。現時点では社会福祉協議会への委託という形を取っているが、さくら市との比較も踏まえながら、より一体的な支援体制の構築が期待されると指摘した。これには、町長も「専門的な役割を持ったコーディネーターの重要性を認識している」とし、今後の位置づけを再検討する意向を示した。
さらに、平和教育についての議論も行われた。ウクライナ紛争の影響で平和の重要性が再認識される中、地域の中学生を対象に平和記念式典への参加を求める声が上がった。教育長は、平和教育は学校教育の中で幅広く行われているとしながらも、具体的な参加方法についても検討したい意向を示した。
町のゼロカーボンシティ宣言も、重要なポイントとして議論に上った。加藤町長は、脱炭素に向けた具体的な行動指針の策定が進行中であり、町の特色を生かした実行計画が必要であると強調した。特に、ごみの減少に向けた取り組みが、環境負荷の軽減に寄与する重要な施策となることを再確認した。
以上のように、議会では地域の特性を生かした様々な施策の必要性が強調され、今後の具体的なアクションが注目される。町としての結束と、住民とのコミュニケーションを密にし、共に成長し続ける町づくりが求められている。