令和3年12月に開催された高根沢町議会定例会では、地域経済の活性化と消防団員の待遇改善についての重要な議論が交わされた。これにより、町が今後どのように地域の発展を図っていくのかが問われている。
特に、コロナ禍で影響を受ける中小企業や小規模事業者に対して、町長である加藤公博氏は、資金融資や信用保証料の補助を行ってきた経緯を強調した。今後は、さらに地域経済の再活性化を目指す政策を模索していく意向を示しており、町民との協力が不可欠であると述べた。
続いて、神林秀治議員が提出した電子地域通貨の導入案についても注目を集めた。町長は、商工会との共同作業による店舗の魅力向上や、創出される新たな価値の重要性を強調し、利用者が使いたいと思える店舗がなければ地域通貨の効果も薄れるとした。今後の具体的な計画については、商工会からの提案による評価が重要であるとした。
また、消防団員の待遇改善についても議論された。消防団員の活動が忙しい中、年額報酬や出動時の手当の見直しが求められている。国の指導に基づき、来年の改正に向けて必要な手続きを進めることが合意された。加藤町長は、消防団の運営に必要な経費について、町が負担する意向を表明したが、地域からの協力金制度については個々の自治会に委ねられている現状を指摘。自治会員の加入率の低下が消防団の運営に影響を与えており、このことが今後の課題として浮上している。
さらに、地域経済の活性化に向けて、商工会との連携が不可欠であることが提案された。商業者の魅力向上が経済循環を促す鍵であり、町行政と商工会が双方の意見を反映した共同作業が求められている。今後、商工業者の意見を基にした支援策が重要視されるだろう。
この定例会を通じて、高根沢町の今後の厳しい課題と、それに対する解決策が議論されたことが、地域の発展に対する期待を高めている。