令和4年2月28日、真岡市議会にて定例会が開催され、多数の議案が審議された。議題には、市長専決処分事項の承認、オーストラリアのハーヴィー市との友好都市締結、及び教育長の任命同意などが含まれており、活発な質疑が行われた。
特に注目すべきは、オーストラリア連邦西オーストラリア州ハーヴィー市との友好都市締結についての議論であった。市長の石坂真一氏は、この友好都市締結は、我が市の発展に向けた新たな一歩であると強調し、長年の姉妹校交流から築かれた信頼関係が実を結んだとした。また、今後の交流計画についても、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着き次第、双方の市民および学生による交流イベントが進められる見込みであり、双方の文化や経済の発展に寄与することが期待されると説明した。
質疑に立った柴 惠議員は、令和4年度当初予算案の穏健な成長が見込まれる背景に、コロナ禍を踏まえた計画的な市税の見積もりがあることを示し、市財政の安定を促す声が上がった。市長は、個人市民税と法人市民税の増収見込みについて言及し、これは経済活動の再開を反映しているとの見解を示した。
また、教育長である田上富男氏は教育行政の現状と課題について言及。特に不登校の影響を取り上げ、適応指導教室やスクールソーシャルワーカーの支援強化を図る考えを示した。子どもたちが抱える様々な問題に対して、総合的な支援を継続的に提供していく必要があると説明した。
さらに、服部正一郎議員は農業行政の現況にも触れ、新規就農者支援や農業の持続可能性に関する要望を行った。特に、農業資材の高騰が農家に経済的負担をかけることを挙げ、県および国の支援強化が求められるという意見が出た。リーダー育成についても同様に、人材の確保が重要であり、各方面での取り組みが促されている。
新型コロナウイルスによる影響で、多くの事業が制約される中、議会では慎重な意見交換が行われ、今後の真岡市の発展に向けた方針がまとめられた。新たな年度に向けて、市の稼働強化と市民福祉の向上に向けた具体的な施策がさらに進められることが期待される。