令和4年12月8日、真岡市議会は定例会を開催し、多数の議案が討議された。議案第68号から議案第87号までが一括議題にされ、様々な議案について審議が行われた。特に農業行政におけるイチゴ盗難対策は注目を集めている。つい最近の調査によると、令和3年には2件、令和4年には7件と、その数が増加傾向にあることが報告された。市は対応として「いちご守り隊」を設置し、パトロールを強化する方針である。これにより、農家の防犯意識を高め、盗難の抑止を図っている。
次にハウス内の獣害問題についても取り上げられた。市はハクビシンやアライグマによる農作物被害も助長しており、捕獲許可証の交付や箱わなの貸出しを行っているが、捕獲後の処理方法で農家に負担を強いている現状がある。市は他市の事例を参考にして、処分方法の改善に努めるとのことだ。
さらに、RTK基地局の設置進捗状況が説明された。市はスマート農業を推進するために、農業機械への自動運転機能を付与するRTK基地局の整備を計画しており、令和5年度に交付金申請を行う予定である。この基地局は特に自動運転における精度向上に寄与すると期待されている。
次に、二宮遊水地の維持管理についても言及された。栃木県が管理する遊水地の整備状況と、それに伴う維持管理の取り組みも報告された。今後、地元の農家の意見を基に、周辺環境と調和した利用を進めていく姿勢が求められている。
最後に、通学路や公共施設の利活用についても議論が交わされた。通学路の安全対策としては、現在89か所の危険箇所が報告されており、地域の声を元に改善策が進められている。公共施設の利用促進については、幅広い世代の利用が考慮された施策が予定されているとのことだ。議会の数多くの議案が市民の生活向上に寄与することが期待される。