令和2年第4回市貝町議会定例会が、6月2日より始まった。会議では、新型コロナウイルスへの対応や防災対策、地場産物を学校給食に取り入れる施策などが討議された。
特に、新型コロナウイルスに関する対応策についての質問が多く上がり、園部弘子議員は「事業継続応援金事業」の具体的な支給状況について質問した。入野正明町長は、5月28日現在、法人3件と個人事業主5件に対して合計190万円が支給されたと回答。さらに農業者への支援策の拡大についても言及し、事業継続に向けて努める考えを示した。
また、太陽光発電に関する討議も行われ、石井豊議員は「地域環境保全」について質問した。入野町長は、109件の太陽光発電施設が稼働中であることを報告し、適正な管理や環境への配慮を強調した。今後は、条例の制定を視野に入れた取り組みを進める方針を述べた。
さらに、地産地消に向けた取り組みが学校給食にも反映されることが期待される中、関澤正一議員は給食への地元産物の活用状況について質問した。教育長は学校給食で地元産の野菜使用を強化する必要性を認識しており、情報交換や交流会の実施を通じて食育の進展を図る計画であると説明した。
また、鳥獣害対策として、アオサギやアライグマの捕獲方法についても課題が指摘され、農林課長は捕獲計画の実施状況を説明し、必要な調整を行う考えを示した。特に、アライグマの問題が農作物に影響を与えている点が懸念されている。
今後は、これらの議論を踏まえ、議会としても引き続き町民の声を聴きながら実効性のある施策を推進することが求められている。各議員が提起した課題に対し、適切な対応を講じることで、町の地域振興と住民福祉向上へとつなげていく方針である。