令和3年第4回市貝町議会定例会が6月8日に開催された。議会では、町の道路管理、土砂災害対策、自転車事故の対策が中心に議論された。これらの問題は町民の安全に直結するため、重要な議題となっている。
町長の入野正明氏は、道路の維持管理について、311路線、約255キロメートルの町道の管理を行っていると述べた。除草作業のスケジュールは年2回行い、通学路の草刈り優先を示した。加えて、道路にはみ出している草や木々の処理については、所有者に連絡し対応をお願いするものの、緊急を要する際には町で処理を行う。しかし所有者不明の場合は対応が難しく、今後の対策として事故を未然に防ぐ方策の検討を約束した。
また土砂災害対策についての進展も報告された。急傾斜地の調査に基づき、新たに急傾斜地と土石流警戒区域が特定され、町長は安全確保に向けたハード・ソフト両面の施策を進める考えを示した。具体的には、過去の災害を踏まえた新防災ハザードマップ作成事業を通じ、リスクの周知を図るデータベース構築を進めているとのことだ。
自転車事故の対策に関しては、教育長の小森祥一氏が、通学中の事故は現在まで発生していないと述べた。教育委員会は交通安全教室を通じて、自転車のルールや安全な乗り方を指導し、定期的に実施している。さらに、自転車を利用する町民の意識を高めるため、地元のプロ自転車チームとの連携を検討する意向が示された。
デジタル化の観点からは、デジタル庁新設に伴う高齢者への支援策が焦点となり、町長は高齢者向けのスマホ教室の実施も視野に入れる考えを示した。同時にハザードマップなどの情報を使って、町民のリスク意識の向上を図る必要性を強調した。
以上のように、市貝町議会では多角的な視点から安全で安心な地域づくりへの対策が話し合われた。特に、道路の管理や土砂災害、防犯体制への取り組みが、今後の町民生活において重要であるとの認識が強まった。