令和6年3月11日、芳賀町議会の定例会が開催された。
この会議では、令和6年度の予算案が中心議題として取り上げられた。特に注目を集めたのは一般会計予算に関する質疑であり、中村由美子議員が寄附金について指摘した。彼女は「ふるさと芳賀応援寄附金が800万円計上されていること、それに関連する繰入金について詳細な説明を求めた」と述べた。これに対し、田中一紀企画課長は「過去の実績から見て、寄附金は670万円、他市町村への寄附が約1900万円で、寄附金の流出が大きい」と答えた。さらに、令和5年度の寄附金が1200万円に達したことを示し、地域振興につながる施策を強化していく方向性を示した。
また、教育関連の質問も行われ、中村議員は新規事業のコーディネーショントレーニングについて言及した。小林芳浩学校教育課長は、「体力向上を目的とし、新たに研修会を行い、教師がライセンスを取得する」と具体的な取り組みを明らかにした。この新しい試みに対する期待が寄せられ、教育・福祉の充実が争点となっている。
さらに、企業支援策の一環として、企業紹介ガイドブックの制作について杉田貞一郎議員が訊ねた。大根田淳一商工観光課長は、「芳賀町の企業を紹介する冊子を作成し、30社を掲載予定である」と述べ、ウェブサイトも構築する計画を披露した。これにより、地域経済の活性化が期待される。
また、公共交通についても議論が交わされた。生活バスの運行支援について、赤澤幸男建設産業部長が「地域の交通事情を踏まえた補助金を計上している」と説明し、町民が公共交通を利用する機会の拡充を図る意向を示した。
一方で、継続的な課題として寄附金の流出や公共交通の効率的な運用についての声もあがり、今後の施策展開に慎重さが求められる。論点が多岐にわたる中で、芳賀町の未来に向けた重要な第一歩が踏み出されている。