令和4年第1回越生町議会定例会が、令和4年3月2日に開かれた。
この会議では、令和4年度越生町一般会計予算が主要議題として上程され、町長の新井康之氏が提案理由を説明した。新井町長は、昨年の施政を振り返り、新型コロナウイルス感染症対策に重点を置いてきたことを強調し、今後もこの方針を堅持する方針を示した。
「令和4年度一般会計予算は総額42億7,400万円で、前年度比で4.4%の増額となります」と述べ、概要が説明された。
歳入については、地方税や地方交付税の増加が見込まれる一方、固定資産税については減少が予想されるとした。
町長は「安心して住める越生町を創る」を第一の目標とし、以下の6つの主要施策を打ち出した。「お年寄り、障がい者の生活を守る」、「町民目線の役場改革」、「女性・若者の活躍の応援」、「教育重視・未来に向けた人材の育成」、「産業振興と観光の町の発信」である。
施政方針に対する質疑では、タクシー利用券の助成額の拡充や、地域交通の整備について問われた。新井町長は「タクシー利用券の助成を年4万2,000円に増額し、バス利用券も年3万円にする」と説明し、福祉サービスとの制度間のバランスについても言及。高齢者への交通手段の確保の重要性を認識しているとしながらも、新たな交通網の整備については慎重な姿勢を崩さなかった。
また、農業関係では「梅・ユズ等の新植・改植に対する助成制度について、苗木購入費の一部を補助する」と明らかにした。地域おこし協力隊の活用についても言及し、具体的な施策を町外との交流を通じて発展させる考えを示した。
議案に対する審議は続き、町の将来を見据えた財政運営や地域振興策が、町民へのメリットを基に進められることが期待されている。