令和3年9月、越生町議会は第3回定例会を開き、令和2年度の各種会計決算の認定や補正予算案が審議された。
初めに、新井 康之町長が令和2年度越生町一般会計歳入歳出決算に関し、歳入は約42億円、歳出は約41億円で黒字決算となったと報告。歳入に貢献した主な要因は、魅力あるまちづくり寄附金で、目標を超えた数値を達成したことが挙げられた。関根 真一総務建設常任委員長は「寄附金の内訳についての質問が多かった」と述べ、具体的な質疑が交わされた。
特に、令和2年度越生町農業集落排水事業特別会計に関して、今後の予算に関する質疑が集中した。総務建設常任委員長は「集落排水施設の長寿命化計画を策定した」と報告し、「コストは5億6000万円に抑えられる見込み」と強調した。
また、文教福祉常任委員会が報告した内容にも注目が集まった。特に、越生保育園の維持管理費については、「コロナの影響で保護者からの不安の声が多い」と言及され、清掃や消毒業務の負担についても説明があった。
続いて議案第30号、令和3年度越生町一般会計補正予算(第3号)が提出され、総額43億4459万円となる。新井町長は「サテライトオフィス支援や町内事業者への支援策を含む予算である」と述べ、特に新型コロナウイルス感染症対応のための財源の必要性を強調した。議員からは「補助金制度の見直しが必要」との意見も聞かれた。
さらに、「コロナ禍による厳しい財政状況に対処し地方税財源の充実を求める意見書」が提案され、国に対して地方財政の確保に向けた支援を求める内容が報告された。関根 真一議員は「地域の実情に応じた行政サービスを持続させるためには、地方交付税等の一般財源の確保が不可欠である」と意義を強調した。採決の結果、意見書は全員賛成で可決された。
今回の議会では、各種決算の認定や補正予算案が着実に進められ、越生町の財政の健全性を保つ取り組みが確認できた。今後も継続的な議論と施策の実施が求められると感じられる。