越生町議会は、令和元年9月に定例会を開催し、幾つかの重要な議題が取り上げられた。特に、農地の維持と地域発展のための取り組みについての討論が中心となった。議員たちは、地域農業の現状や課題について発言し、今後の方針を模索する場となった。
最初の議題は、越生町の農地と地域の維持に関する取り組みについてである。越生町では、農地の活用方法や遊休農地の解消に向けて、農業委員や農地利用最適化推進委員が中心となり、様々な取り組みを進めている。特に、農地の流動化を図り、新規就農者の確保を図るために、農地中間管理事業や空き農地バンク制度の活用が求められている。
また、農地利用の最適化推進に関する指針策定が進められており、令和3年度に向けて具体的な施策が検討されている。議論の中では、遊休農地の所有者への適正な管理の通知が行われていることも強調された。令和30年には6件の通知が発送され、適正な管理を行うことが地域の課題となっている。
具体的には、越生町では農業経営者の高齢化や相続に伴う遊休農地の発生が懸念されている。このため、町では農地の流動化を促進し、地域農業を支える新しい担い手を育成するための施策に力を入れている。生産量を増やすための取り組みとして、低水田に適した作物の開発や、町の独自の農業支援体制の構築が求められている。
次に、選挙に関する報告が行われた。令和元年の越生町議会選挙では、世代別投票率の高低が問題視され、特に高齢者の投票率が高い傾向にあることが指摘された。町民の関心を高め、全世代の積極的な参加を促すためには、町民の目線に立った情報提供や周知活動の充実が必要である。
さらに、越生駅の西口駅舎の取り扱いについても話題に上がり、地域住民の意見を端的に反映した町づくりの必要性が強調された。駅舎の取り壊しが進行中で、多くの町民が存続を希望している現状を踏まえ、地域住民との対話が欠かせないとされる。このような動きは、越生町が目指す協働型行政への進展を示している。
また、地域交通の整備に関する議論も続けられ、特に高齢者が選挙で投票する際の足の確保に関して、地域交通対策事業の利用促進が重要視されている。このように、越生町議会は地域の課題解決に向けて、積極的に議論を重ね、具体的な施策を模索していることが伺える。今後の地域の発展に向けて、これらの取り組みが功を奏することが期待される。