令和3年9月1日、越生町第3回議会定例会が開催され、各議案に対する審議が行われた。特に、議案第23号、デジタル社会の形成に関する法律の施行に伴う条例整備が関心を集めた。
新井康之町長は、議案第23号について詳細に説明した。この議案は、特定の個人を識別するための番号利用が改正されたもので、地方公共団体情報システム機構が個人番号カードの発行者となることが明確化された。改正にあたり、越生町の手数料条例からは個人番号カード再交付手数料の規定を削除する必要があることが強調された。町長は「多くの公務がデジタル化される中で、円滑な移行を目指す」と述べた。
続いて、議案第24号の越生町特定個人情報保護条例に関する改正についても議論された。この改正は、番号法の変更に伴い、町の個人情報保護に関する規定を見直すことを目的としている。また、議案第25号の「越生町教育及び子育て環境整備基金設置条例の一部改正」については、町営樹木葬の利用料金を活用したプランも提案され、多くの議員の賛同を得た。
獲得する収入が将来的な教育や子育て環境に還元されることを目指すものであり、議員たちからはその必要性が十分に理解される場面も見られた。金子公司議員は、「国の政策の変化を考慮し、町としてしっかりと財源を確保する必要がある」と訴えた。
さらに、越生町の税条例改正についても話題に上がり、固定資産税の扱いや譲渡所得に係る課税の特例についても、今後の取り組みへの期待が集まった。特に、所有者不明土地に関わる課題が指摘される中、町長は「所有者の特定が難しい中、地方としての工夫を続けなければ」と述べた。
最後に、報告された太田道灌像の設置事業については、費用の透明性が求められるこことともに、文化財や歴史を生かした観光資源としての位置づけが今後望まれる。町民にとって魅力ある越生町の実現に向け、今後も議員たちが積極的に議論を進めていくことが期待される。