越生町議会の令和2年第2回臨時会が、7月30日に開催された。
議案の中でも特に重要な議題は、議案第29号の「財産の取得について」であった。新井雄啓町長は、GIGAスクール用コンピューターの調達業務について、予算は4400万円で、日本情報システム株式会社と契約を締結したい旨を提案した。
この契約は、文部科学省が行う公立学校情報機器購入事業に基づき、越生町立小中学校に通う全児童生徒にノートパソコンを一台ずつ提供するものである。新井町長は「このプロジェクトによって、児童生徒の情報活用能力の育成や学習意欲の向上につながると考えている」と強調した。
関口学務課長は、712台の端末が購入され、個別学習や家庭学習の場面でも利用できるようになると説明した。さらに、授業支援ツールのMetaMoJiを導入し、教師が子供たちの学習を適切にサポートできる環境が整備されることが期待されている。
池田かつ子議員からは、このプロジェクトに関する質問が相次いだ。特に、教師のパソコン技術やICT教育にかかる研修について具体的な計画が求められた。関口課長は「研修は9月から開始し、ICTを推進できるスキルを持った教員を中心に実施する予定」と答えた。
また、木村正美議員は、家庭のインターネット環境やノートパソコンの保管管理について質疑を行い、関口課長は「インターネット環境が無い家庭に対しても、公民館等での利用を提案している」と述べた。
新井康之議員は、情報セキュリティに関して質問し、個人情報保護やウイルス対策についての取り組みを確認した。関口課長は「パソコンには個別のパスワードやウイルス対策が施され、管理される」と答えた。
すべての議案に異議がなく、最終的には議案第29号は原案のとおり可決された。この取り組みにより、越生町の子供たちにGIGAスクール構想が実現され、教育の質の向上が期待されている。