越生町では、特殊詐欺の被害防止に向けた取り組みが進められている。最近の報告によれば、町内での特殊詐欺の被害件数は特に増加しており、地元住民への対策が急務となっている。町田和久総務課長は「過去5年間の被害状況として、特に多かったのはオレオレ詐欺や預貯金詐欺である」とし、具体的な被害状況について説明した。特に、オレオレ詐欺は高齢者を中心に被害が拡大している傾向があり、住民への啓発活動が必要とされている。
このような中、越生町では西入間警察署と連携し、防災行政無線を通じた情報提供や、地元店舗でのパンフレット配布を行っている。その一環として、地域安全推進連絡協議会越生支部では、防犯活動を行っており、地域住民への注意喚起を図っている。今後は、さらに地域の協力を得ながら特殊詐欺の防止活動を強化する方針だ。
また、会計年度任用職員制度についての一般質問があり、多くの町民が関心を持たれていることが浮き彫りになった。髙橋一正議員は「越生町の会計年度任用職員の状況を詳しく知りたい」と述べ、具体的なデータと制度の運用について質問を続けた。これに対し町田課長は、会計年度任用職員の数や性別、年齢構成などを詳しく報告し、ほとんどが主たる家計維持者ではないことを強調した。特に、大きな自治体とは異なり、越生町では公募を原則とし、透明な採用を行っていると説明した。
一方で、髙橋議員は制度活用に関する多様な意見を聞き、特に多くの町民が安定して働き続けられる職場環境を整える必要があると訴えた。これに対し町長も理解を示し、「会計年度任用職員の方々が不安なく働けるよう環境を整えることは重要な課題である」との見解を示した。
さらに池田かつ子議員からは、図書館の役割が問われ、特に利用者の声を聞くことの重要性が指摘された。生涯学習課長は「利用者のニーズに応じた多様なサービスの提供が求められる」とし、今後の図書館運営に関して前向きな発言を行った。図書館が地域の情報拠点として機能し、町民に広く利用される場であり続けるためには、利用促進やイベントの拡充が必要である。町は、これらの点において積極的な取り組みを続けていく意向を示した。
最後に、地域公共交通について、越生町のタクシー助成制度を再評価する声が上がった。現行の制度では、利用者のニーズに応じた柔軟な対応が求められており、他の町の成功例を参考にすることが次のステップになると確認された。町長は「地域の特性に応じた交通手段と、公共交通の相互利用を目指す」と述べ、さらなる検討を約束した。