令和5年6月5日に行われた越生町議会では、地域の将来に関わる重要な課題が取り上げられた。
まず、子育て支援についての質問があり、町の医療費無料化の取り組みについて触れられた。越生町では、子供たちの医療費を18歳まで無料化しており、この施策は地域の子育て世代にとっての大きな利点であると強調された。
また、議員からは学校給食における第3子以降の半額補助の拡充や、国保税の未就学児に対する均等割の半額補助について見解が求められた。これに対して、町の担当者は制度の運用については考慮しているものの、財政的な制約があるため、慎重に判断すべきだとした。
次に、福祉施策に関する質問では、高齢者世帯の増加が問題提起された。越生町では現在1,782世帯の高齢者世帯があり、その中で947世帯が単身世帯である。町は見守り体制を強化する必要性を認識しているが、地域住民が主体で行うことが重要だと説明した。
さらに、在宅医療についても触れられ、訪問医療の受け手がどれくらいの世帯であるか明確には把握できていないものの、介護と医療の連携についての重要性が認識されていることが説明された。
交通問題については、公共交通空白地域への対策が求められ、議員からは滑川町のデマンド交通モデルが参考にされるべきとの意見があり、希望が寄せられた。新井康之町長は、民間事業者の支援を続けながらも地域交通の改善が必要であるとした。
最後に、補聴器購入補助制度に関する質問に対しては、町はその必要性を認識しており、導入を検討していると答えた。地域住民の高齢化に伴い、福祉の充実が求められている現状を反映させる形で、越生町は引き続き取り組んでいく方針を示した。
今後、越生町が持続可能な地域づくりを実現できるかが注視される中、各施策の進行が期待される。