今年の小川町議会では、地域の重要課題に関する一般質問が行われ、特に人口減少や高齢化に関する問題が浮き彫りとなった。
議会において本多重信議員は、1998年には38,663人を数えた町の人口が、2021年4月には29,938人に減少したことに触れ、加速する人口減少への対策を求めた。特に、若者世代の呼び込みや超大企業の誘致にもかかわらず、人口減少が続いている現状について、実効性のある施策を求められた。
また、デマンドタクシー制度についても、利用者の利便性改善が求められた。特に、本田重信議員は、運行までの待機時間や利用料金についての住民の声を挙げ、より利用しやすいサービスの提供を訴えた。行政側には利用実績の蓄積に基づいた、効率的な運用への転換が求められている。
その中で、特に強調されているのは高齢者の生活支援。高齢化が進んでいる小川町では、一人暮らし高齢者へのサービス拡充が急務とされている。青木長生き支援課長は、特に草取りやごみ出しの支援についての重要性を述べ、地域の支え合いの仕組みを強化する必要性を訴えた。
さらに、戸口勝議員は、介護での支援体制の構築と業者の育成、在宅医療の充実についても指摘。今後は、町が具体的な制度設計を施し、より多くの高齢者が住みやすい環境を整えることが求められている。「介護者軽減や医療のニーズに応じた施策を、市民に耳を傾けながら実施していく必要がある」との見解も示された。
議会全体を通じ、地域特有の強みを活かした施策の重要性が再度確認された。特に過去の大震災を踏まえた国土強靱化計画の策定が求められる中で、町が主体的に行動することが期待される。今後、地域の特性を生かし、住民が安心して暮らせる町づくりに向けた施策の立案が不可欠である。また、四季折々の町の魅力を発信することが、移住や定住の促進につながると強調。今後の取り組みに期待が寄せられている。