令和元年第３回東松山市議会定例会は、様々な市政に対する一般質問が行われ、多くの市民の声が反映された新たな方針が示された。
特に注目されたのが、地元住民からの要望についての取り組みである。安藤和俊議員は、大谷交差点の歩行者用信号機の設置について言及した。「交通量が多く、特に危険だと感じる」との認識を示し、地域住民の安全を守るための信号機設置の早急な必要性を訴えた。市の応答として、斎藤浩市民生活部長は「設置要望を提出し、過去数回にわたり警察署へ要望を行っている」と述べた。
次に、高齢者の運転免許証自主返納後の制度についても意見が上がった。安藤議員は、高齢者の通院や買い物のための交通手段の確保を重要視し、現在のデマンドタクシー利用促進策の充実を求めた。同部長は、タクシー料金の割引制度を紹介し、高齢者が安心して免許を返納できる措置を講じていることを強調した。
さらに、米山真澄議員は、教育行政に関する質問を行った。特に、松山地区のスリーデーマーチの開催について、その定義や駐車場利用の不公平感を訴えた。地域の歴史的な財産を生かした観光施策の提案がなされ、「観光協会には魅力ある地域資源を生かしてもらいたい」と語った。
また、市内公共交通の強化策についても意見が交わされ、各地域の特色を考慮したバス運行の見直しが求められた。斎藤部長は「通学路の安全対策や公共交通体系の利便性向上に努めている」と答えている。
このほか、透析患者についても言及があり、将来的な医療費の抑制を視野に入れた健康管理の重要性が強調された。特に、食生活や生活習慣改善のための啓発を進めていくことが市としての取り組みであるとして、その方向性を明確にした。
最後に、防災に関する質問も行われ、水害や地震などの非常事態に備えた取り組みが議論された。市では、マイタイムラインの普及啓発にも取り組むとしており、一人ひとりの地域の防災意識を高める姿勢が見られる。