令和6年3月4日に行われた吉見町議会定例会では、住民の生活向上に向けた施策が主な議題となった。特に、デマンド型交通や空き家対策の重要性が強調された。
まず、デマンド型交通については、令和5年11月より運行台数を増やしたが、今後の利用状況と運転手不足が課題とされている。総合政策課長の大久保栄樹氏は、 '予約の混み合う曜日には、3台体制の運行によって予約の困難が緩和され、ドライバーの負担も軽減されています。' との見解を示した。
さらに、近隣の病院や商業施設への乗り入れ拡大の検討も行われているが、民間事業者との調整が難しい現状も報告された。
次に、空き家対策についての質問があり、町では389戸の空き家を確認していると報告された。環境課長の安野健司氏は、 ‘住んでいた人が死亡したことが多くの空き家の原因となっており、地域の生活環境への影響が懸念されています。’ と述べ、今後も地域との連携を強めていく方針を示した。
荒川荘の利活用に関する質問に対し、町長の宮崎善雄氏は、 ‘施設の新たな機能を活かして、温浴や宿泊といった新しいサービスを展開することで、地域振興に寄与していきたい’ と発言。特に、観光需要や地域資源を活用した事業展開が期待されると説明した。
最後に、学校給食センターの調理業務の民間委託について、教育長の大澤幸正氏は、 ‘民間委託のメリットとして、安全・安心な給食を安定的に提供するための専門的知識や技術を活用できると考えています。’ と述べ、利用者への影響を最少化する取り組みを強調した。今後も新規就農者の育成や地域活性化に向けた施策が展開されることが期待される。