令和4年9月定例会の第3回東松山市議会が開催され、多くの重要な議題が取り上げられた。
最初に、鈴木健一議員がカシノナガキクイムシの被害状況について質問を行った。
この虫は、ナラ枯れの原因とされ、埼玉県内では16市町で被害が報告されている。特に、松風公園や千年谷公園では、46本や23本の木が被害を受けているとのことだ。鈴木議員は、市民のボランティア活動による虫の捕獲作業についても言及し、約4万9千匹のカシノナガキクイムシが除去されたと紹介した。
次に、浜田敦子議員から市民病院の救急患者の受入れ状況についての質問があった。救急専用病棟の不足が影響し、救急患者の受入れに制約が発生していると、杉山聡市民病院事業管理者は応答した。具体的には、37床がコロナ専用病棟となり、一般病床が100%を超える利用率となった。この問題に対し、増床計画も進められているようだが、看護師の不足が懸念されており、人員確保に向けた努力が必要とされた。
また、坂本俊夫議員は市営球場の安全対策について言及し、武蔵ヒートベアーズとの連携強化や防球ネット設置の必要性を主張した。市長もこの問題に対し前向きな姿勢で応じ、高安全性を確保する方針をしっかりと持っていることを明言した。
さらに、東松山市では、川島町と桶川市とのごみ焼却場建設に関する状況が語られた。現在の焼却施設の老朽化に伴う新設準備が進められているが、最大の懸念は市民への負担がどのように適用されるのかという点であった。市としても積極的に市民へ情報を提供し、事業の透明性を確保するよう努力していく必要があると感じられた。
また、地域公共交通についても質問がなされ、デマンドタクシーと市内循環バスの利用実態や今後の改善点が提起された。特に、高齢者を含む市民の移動手段としての役割が重要視され、利用者のニーズに基づく柔軟な対応が求められた。
最後に、災害時の要支援者の把握状況についての議論があり、その結果は1,729人まで達していることが報告された。今後も個別避難計画の作成が必要で、本市がしっかりと支援していく体制が整えられるように、市の姿勢が問われた。
このように、本定例会は多岐にわたる問題に取り組み、活発な議論を交わしながら進行した。市の未来に向けた重要な決定がなされる会議であり、引き続き市民の期待に応えるべく、各議題に対して丁寧な対応が求められる。
特にカシノナガキクイムシの被害や、デマンドタクシーの利便性、安定した医療提供が求められる中で、変わりゆく状況に適応していくためのきめ細やかな配慮が引き続き重要であるとの見解が示された。