令和5年9月19日、東松山市議会の定例会において、議員による市政に対する一般質問が行われた。内容は幅広く、教育行政、公共交通、地域敬老会の改善策、発達障害への支援、および企業誘致計画などがテーマに挙げられた。
教育行政では、発達障害のある児童への支援体制についての質問があり、教育長は通常学級における特別な支援が必要な児童の割合は8.8%と答えた。また、発達検査に関する相談が99件あったが、具体的な発達障害の認定数は把握していないとのことであった。今後も適切な支援を続ける意向を示したが、教職員への研修が重要であり、不登校児童との関連もあるため、さらに取り組みが必要であると強調された。
次に、公共交通に関する質問では、市内循環バスとデマンドタクシーの利用状況と今後の計画が論点となった。市民のニーズを反映させた効率的な運行が期待されており、利用促進のための取り組みが今後進められる。また、運賃値上げについては現在考えていないとの回答があった。特に、デマンドタクシーは高齢者にとって重要な移動手段であり、その役割を一層強化する方針が示された。
地域敬老会に関する議論では、共同開催を促進することで重複参加の問題を解消し、より多くの高齢者に参加を促す施策が求められた。市長は、地域住民同士の関係構築を重視し、重複参加に関しては今後是正されていくという見解を示した。
最後に、大岡地区における企業誘致の進捗についても質問がなされ、現段階で新たな進出話はないとのことだが、地域活性化に向けて引き続き取り組んでいく意向が表明された。市民からの提案も受け入れつつ、地域の特性を考慮しながら施策を進めていく姿勢が確認された。
東松山市議会は、市民の意見を反映させる形で、今後も多岐にわたるテーマについて真摯な議論を重ねる方針を示している。