日高市議会において、精神障がいの親を持つ子どもへの支援が重要課題として浮上している。この問題は、親の病気について無知な子どもが多く、精神的な苦痛を抱える傾向にあるが、現状では特別な支援制度が存在しないため、子どもたちのSOSをどう発見し支援へとつなげるかが問われている。
田中まどか議員は、日高市における精神障がいの親を持つ子どもに対する具体的な事例の把握や支援策を求めた。岩渕福祉子ども部長は、精神障がい者保健福祉手帳を持つ世帯の約1割が18歳未満の子どもと同居しているとし、更なる支援の必要性を認識していると述べた。この問題には、周囲の大人が気づき、適切な支援を行うことがカギとなる。
次に、家族の介護を担うヤングケアラーへの支援も重要視されている。この数年で認知度が高まりつつあるが、未だ具体的な支援体制は整備されていない。ヤングケアラーは、家庭内での過度な負担によって学業や精神面に悪影響が出ることがあるため、岩渕部長はその存在を把握しているとする。但し、具体的な支援策は設けられておらず、さらなる実態把握と支援体制の構築が急務とされている。
さらには、多問題家庭への支援も語られた。多問題家庭とは、さまざまな社会的課題を抱え、孤立している家庭を指す。議会では、そのような家庭に対する行政の初期対応や支援のあり方が問われ、複合的な支援を行うソーシャルネットワークの充実が望まれた。岩渕部長は、地域において支援がチームワークで行われるようにするための取組みが進行中であると説明した。
また、最近の災害時における備蓄品としての液体ミルクの重要性も、議会で議論される中、特に幼児を抱える家庭への支援となる可能性が示された。災害時に常温で保存でき取り扱いが簡単な液体ミルクが、今後の準備課題として再認識されている。
風疹やインフルエンザの予防接種に対する施策の日高市の取り組みについても言及され、風疹流行の影響を受けて男性に対する公費助成が検討される中、流行防止のための動きが強調された。