令和5年第3回飯能市議会定例会が9月26日、開かれ、議案および認定、請願事項が審議された。
会議では、まず議案第57号から第64号までの一括議題が扱われ、各委員長から審査報告が行われた。総務教育委員会の椙田博之議員が、歳入で障害者支援に関する予算の増額や、個人番号カード導入の予算について詳述した。特に、個人番号カードの交付システムの導入にあたって、支援が必要な市民への影響についての議論が活発であった。
続いて、認定第1号から第11号が一括で採決され、全て賛成多数で可決。本市では、財政状況が厳しい中、市税収が増加傾向にあることや、福祉制度の拡充を図るための施策が評価された。また、議員からは、地元経済の振興に向けた具体的な対策を求める声も上がった。
次に、請願第3号と請願第4号が一括して審議された。請願第3号では、インボイス制度についての不安が表明され、多くの中小企業やフリーランスへの影響が懸念された。取りまとめ役の金子敏江議員が、制度の導入に伴う実務負担の増加について批判し、新井巧議員は賛成討論を行ったが、採決の結果は不採択となった。請願第4号についても、多くのトラブルが報告されており、国に保険証廃止の撤回を求める意見が議論されたが、こちらも不採択となった。
また、特定事件の調査が継続されることも決定し、各委員会において今後の進展を見守る姿勢が示された。議員派遣についても異議なく決定されるなど、今後の市政運営に向けた基盤が再確認される形となった。
加藤由貴夫議長は、これらの結果を受けて市の発展と市民の生活向上に向けた協力を強調した。市長からも、文化活動や教育委員会の充実を図るための新たな施策が発表され、今後の施政に期待が寄せられる。