令和元年第2回定例会が行われ、市政に対する一般質問が主な議題として取り上げられた。
初めに、内田健次議員が進展する林業政策について詳細に問いかけた。特に、飯能市の第6次森林整備計画については、長期的な視点での森林作業者育成の重要性も挙げた。それに対し、産業環境部参事の吉澤享氏は、地域の耕作放棄地の整備や、森林環境譲与税を活用した具体的な取り組みを強調した。この取り組みには、市が主体的に農林業者と連携を取りながら進めていく方針も示された。
続いて、緊急的な都市問題と交通安全も議論された。特に、飯能大河原線の開通が影響して、地域の生活交通に危惧があることから、押しボタン信号機を設置したものの、事故が多発している現状が報告された。この安全対策に関して、さらに歩行者用信号機の必要性を強調し、市民生活部長は、警察署に要望書を提出している状況を説明。加治小学校周辺での交通安全対策についても改善を求める発言があった。
次に、長期的な福祉問題にも焦点が当たった。山田利子議員は、消費税増税を財源にした幼児教育無償化に関し、経済的な負担が増すことへの懸念を示した。特に、認可外保育施設に対する監視体制を強化する必要性を述べ、より一層の保育の質の確保と、地域の高齢者支援の取り組みについても言及した。
最後に、教育問題として金子敏江議員が不登校の実態や、発達障害の囲い込みに対する施策の強化を訴えた。これに対し、学校教育部長は、教育環境の整備やカウンセリングを重視し、多角的に支援する体制を強化していることを報告した。さらに、学校図書館における司書の配置や、生活支援の具体策について触れ、今後の方向性を示した。全体を通して、地域の実状を理解し、適切な政策を進めることが求められている。
特に、交通安全や福祉、教育などの各課題に対して、行政が地域住民と連携し、深い理解を持って対策を進めていく姿勢が強調された。この定例会での発言は、今後の政策形成において重要な意見の集約の場となった。